初めて中国茶を飲んだのは、今から25年以上前のこと。 台湾に海外赴任が決まった父が、単身下調べに台湾に行った時のお土産だった。 2種類の中国茶の詰め合わせ。 当時小学生だった娘・私たちには中国茶より、どこの空港でも売っているマカデミアチョコレートのほうがよっぽど嬉しかったのに...。 まだ今ほど中国茶が日本の一般家庭には浸透していない時代だった。 何もわからないまま、日本茶を淹れるように母は急須に中国茶を入れ、お湯を注いだ。 するとどうしたことか!しばらくするとムクムクと急須の蓋が盛り上がり、中からお茶っぱが溢れ出てきたではないか。 おぉ....っ!!なんということだ! はじめての体験は人の神経を過敏に反応させるもの。まるで生き物のようなお茶っぱに我々は大いに慄いた。 蓋を開けると、さっきまで1粒が朝顔の種くらいの大きさだったお茶っぱが、まるで増えるワカメちゃんのように膨れ上がっているではないの! 今にして思えば、このお茶は 「凍頂烏龍茶」 だったのでしょう。 「なんだかお砂糖を入れてない紅茶みたい...」 「苦いしね...」(そんな溢れるほどお茶っぱを入れりゃ日本茶だって苦いってもんよ) 懲りない私たちは試しにもう一つのお茶も飲んでみることにした。 これはお茶っぱの缶の蓋を開けたときから、怪しげだった。その匂い、そして何か白い塊...も。 「古くなった香水みたい」 「この白いの、花?花が入ったお茶なんて気味が悪いよ」 さっきより、ずっと怯えながら飲んでみた。 一口飲んで、絶叫した。 「何これ!!トイレの芳香剤じゃん!!」 多分、イヤ絶対にこれは「ジャスミン茶」だったのですね。 あれから二十数年...。 父について台湾での生活を経験した今、私たち家族の日常に中国茶はなくてはならないもの、あたりまえのものとなりました。 当然!ジャスミン茶を飲んでトイレを連想するものはもう誰もおりません。。 (ちょっと補足させていただきます。後で台湾に行ってからわかったことですが、ジャスミン茶って緑茶にジャスミンの花の香りだけを丁寧に移していくんです。詳しくは下のジャスミン茶をクリックしてください。でも中には粗悪なものもあって人口の香料を加えるらしい。どうやら父の土産はこの手のものだった。。。ということが台湾で“本物”と出会ってわかった。)