| カナダだと思う。スキー場に面するロッジに私はいた。
窓から見える外の景色は眩しい白銀の世界。スキーヤーたちがスノーボーやスキー板を担いでスキー場に向かって歩いている。私は山小屋風のロッジの日当たりが良い2階のロービーにいた。外の寒さが想像できないくらいロッジの中は暖かく、私はソファーに座り、私の横に同じように腰掛けている男性と話していた。
その男性は・・・、ヤンキース・松井秀喜(31)だ。
私は普段から松井が好きだ。
かと言って「ヒデキ〜大好き♪」と黄色い声を張り上げる年頃はとうに過ぎ、とても暖かい眼差しで「松井、私は応援してるからね。頑張ってね」といつも陰ながら声援を送る穏やかなファンだ。(氷川きよしファンのおばちゃんのように・・・?)
そして思うのである。「いいなぁ〜松井と結婚できる女性は」と。でも、それは「私も松井としたい!」とか「松井が結婚するなんて許せない!」とかそんなことは思わない。(そりゃそーだろうよ、あんたの年齢、外見から言ってさぁ! って?)
しかし、年末、女優の戸田奈穂との交際が発覚したときには
「えーーーーー!」
とかなりがっくりした。松井を取られたとかそんな気持ちではなくて(当たり前だろって!)、正直「なんで彼女なの?」と。確かに女優だから綺麗だし、聡明な女性だと聞くが、でも、私は松井には女優ではなく、一般女性と結婚して欲しかった(まだ結婚したわけではないけど)のである。仮に女優だったとしたら、戸田さんには失礼だがもっとビックな女優がよかったな・・・と。以前本当か嘘か女優の松たか子が松井にファンレターを出したかなんかの記事を読んだことがあるけど、松たか子を個人的に好きというわけではないが、「まぁ松たか子なら仕方ないわね」(←何を根拠にあんたが仕方ないなんて言えるんだ?)と思ったもん。
だから、週刊新潮の新年号の新聞広告で
「戸田菜穂」出現でも松井選手と続いてる「本命の女性」
と見出しを見つけた時は興味津々、すぐにコンビニに猛ダッシュだ。
フムフム・・・博多美人の年上の女性で36歳・・・。ここまで読んで自分とは関係ないことながら「やだ、36歳なんて私と変わらないじゃん!」と妙に嬉しくなったりしてる。 7年越しの付き合い・・・へぇ〜。松井を知る周囲の人は戸田菜穂との結婚より彼女との結婚を応援している・・・そうなんだ〜(≧▽≦)。何故かその女性に自分がだぶったりなんかして・・・(勝手にだぶらせるな!)私も是非その女性と松井が結婚してくれれば! と強く願ったりなんかして・・・。(あんたが口出すことか?)
さて、再び夢の中。私の横には松井がいた。
松井は私に言った。「ボクはどうしても君とじゃないとダメなんだ」
ちょっと待ったーーー! ここで読むのをやめないで〜!!
「でも、私には娘が1人いて・・・」
つくづく夢とは不思議なものである。自分の都合の良い方向に脚色されている。現実私は結婚し、夫がいて、娘がいるんだけど、夢の中では松井との交際に邪魔な夫の存在はどこへやら・・・完璧に消えていた。
「娘さんだってボクのこと気に入ってくれているし、ボクだって娘さんとはこれからも仲良くやっていけると思う」
松井は私の手を強く握った。
「でも、あなたは世界の松井なの! 私1人の松井じゃないのよ! オヨヨ・・・」何故か涙を流している。多分このシチュエーションに酔いしれているようだ( ̄□ ̄;)。
「ボクがいいと言っているんだからいいんだ!」
松井は私の涙を拭ってくれながらそう言った。
そこでね、私は頭の中ではグルングルン色々なことを考えているんですよ。
いくら松井が良いからと言ったって、もし私と結婚したらどうよ? 私のような口の悪いワイドショー大好き女のかっこうのネタになるだけじゃん。
「なんでこんな子持ち女と?」
「それも大して綺麗でもない」
「ねーーーねぇ松井どうしちゃったのよ?」
きっとやわらちゃんと結婚した時の谷選手以上にその選択を非難されるに決まっている。だってやわらちゃんは一応ゴールドメダリストじゃん! 私なんかただのお茶売りじゃん!
それに日本人だけならまだしも、きっとニューヨークタイムスの一面にだって大々的に出てしまったりするんじゃない? そしたら、きっとアメリカ人でさえ
「ドウシタ、松井」
「日本人ノ美意識デ言エバ、コノ女性ハOKノ部類ナンデスカ?」
って目で記事を見るの違いない。いやよ! いや! 自ら自分の悪口のネタ提供するなんて、いやよ! いや! どうか平穏に生きて行きたいわ!
でもってまた思ったのですよ。えっ? ちょっと待ってよ。やだ! あの週刊新潮に出てた年上の女性って・・・なんだ、私のことだったの? そうなのだ。夢の中で完璧記事を摩り替えている。松井と私との結婚・・・彼の熱狂的ファンの人からは応援されているみたいだけど、でも、松井のパパは戸田菜穂との結婚をほのめかす発言をマスコミにした・・・ってことは、やっぱり親として子持ちの年上女より戸田菜穂との結婚の方が好ましいと考えているからなのね・・・。相手の親に反対される結婚は結婚後も何かと辛いわね。それにしてもゴジラのパパはよくマスコミに登場するけど、ママは? お姑さんになるかもしれないママはどんな人なの? グルングルン・・・。
私は松井の目を見つめながらこう言った。
「あなたの愛は十分にわかったわ。でも、あなたは世界の松井として誰もが認める女性を選んで頂戴・・・。私はいつでも遠くからあなたを応援するし、想っているから・・・」
そして私はまた夢の中で思うのである。私ってかっこよくない? 大人の女じゃん。まるでかつてのカミラみたいじゃない? チャールズから身を引いたカミラね。で、美しい妃を迎え入れてもいつもチャールズの心はカミラにあったんでしょ? 嫌らしいけど、これってカミラにしてみれば女として最高の名誉じゃない?
そう、私はカミラ。日の当たらない場所でいつでも松井が心のよりどころとして訪れるのを待ちましょう・・・。
私は何故か松井と今まで訪れた場所のスクラップ写真を捲りながら、
「楽しい思い出をいつもでもお互いの胸にね。そしていつも私は貴方を誰よりも想っていることを忘れないで・・・」
松井は駄々っ子のように頭を激しく振りながら、私の手を取り号泣した。私は夢の中でどうして私ったらこんなに松井に愛されちゃっているんだろうと不思議に思いながらも、でもかなり良い気分〜♪ というところで目が覚めた。
頬が緩んでいた。実に朝から気分が良かった。
そして起きてきた旦那に
「今日あたし、最高に面白い夢を見ちゃったんだよね〜」
「また始まったよ・・・」
と聞く耳も持たない夫に張り付いて、夢の話を語り出した。
「でさ、松井がね・・・・・(略)で、松井がワンワン泣き崩れるところで目が覚めたんだけどね(うっとり)」
「絶対あり得ないね!」うんざりといった感じに夫が言った。
「しょーがないじゃん! 夢ではそうだったんだから! 嘘言っているわけじゃないもん!」
「朝からそんな下らない話聞かされて・・・」うんざり・・・うんざり・・・うんざり。
さて、その数日後のこと、事務所で仕事をしていると遅れてきたkaoが来るなり目を輝かせながらこう言った。
「今日あたし、最高に面白い夢を見ちゃったんだよね〜」
嫌な予感がした。しかし、姉妹としてkaoの顔を見れば、すぐに理解できる。「聞いて欲しいオーラ」ムンムンで、「例え聞きたくないと言われようが話すもんね!」という息の荒さが感じられ、「どんな・・・」と、恐る恐る声を掛けてしまった。
案の定、嬉々として語り出した。
ある朝の風景。場所はkaoのマンションである。何故かここ日本においての話なのだが夢の中でkaoは一夫多妻ではなく、多夫一妻の生活を送っていた。夫の一人は現在の旦那、「でね、もう一人がさーーー! 誰だと思う?」「・・・誰なわけ・・・」
「それが妻夫木君なの♪」
夢だから仕方ないないけど、何故よりによって妻夫木君なのか? 完全に彼女の趣味ね。
でね〜先に旦那が仕事に出かけたのよ。私と妻夫木君だけになって、そしたら妻夫木君がメソメソして出して、
「ねぇkao、ボクの荷物は何処にしまえばいいんだよ」って泣き出したのよ。
見ると部屋の隅に妻夫木君の荷物が沢山積まれてて、私は悟るのよ。
あぁそうだ、早く彼の荷物をしまうところを作ってあげないと、彼を夫として認めてあげたってことにならなくて、それで妻夫木君は不安で泣いているんだって。
でね、「わかったわ、聡! すぐに旦那の荷物を片付けて、あなたのスペースも作るから泣かないで!」と慰めていたのよ・・・うっとり。
「絶対あり得ないね!」遠くを見るような恍惚とした表情のkaoにうんざりして私は言った。
「だってしょうがないじゃん! 夢ではそうだったんだから! 嘘言っているわけじゃないもん!」
「朝からそんな下らない話聞かされて・・・」うんざり・・・うんざり・・・うんざり。
あら? デジャビュ? どこかで見てきた光景だわ。そして悟ったのであります。やっぱり他人の面白い夢の話を聞いちゃいけない、自分が見た面白い夢の話を他人にしてはいけない!
えっ? 2人の面白い夢の話を読まされた方はどうすればいいのって?
すいません、どうぞ白鶏冠でも飲んで心を落ち着かせてください・・・失礼しました!
|